万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
山のたをり
 論文サブタイトル
その縁語的発想
 単著/共著
単著
 論者名
春日和男
 ふりがな
かすがかずお
 発行年月
1989/3
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
131
 掲載頁
5465
 巻番号
13
 対象歌番号
3223, 3224
 対象歌句番号
3223-20
 歌作者データ

 参考歌番号
133, 217, 220, 1099, 1120, 1262, 1507, 1595, 1644, 1704, 2124, 2233, 2315, 2316, 2331, 2694, 3222, 3278, 3474, 4122, 4169, 4177, 4185, 古今集54, 古今集223, 伊勢物語45, 後撰集306
 キーワード
峯文十遠仁,山のたをり,たをり,タワ,大伴家持,峯のたをり,縁語的連想,井手至,馬鞍,縁語,峯,手折,掛け詞,山のたわ,河社,埼,ウダヲリ,ヰダヲリ,嶼,D-8292,タヲリ,掛詞的修辞法,山の多和,タワワ,トヲヲ,同系列擬態語,ミネモトヲヲニ,山黄葉,伊藤博,西宮一民,末辺,スヱ,ミネ,木末,タケ,ネ,ヲ,岑,峰,エダモトヲヲニ,擬態的副詞,フサタヲリ,D-12127手折,タワタワ,タワワニ,シミミニ,なりゆく,ウレ,サキ,ハシ,枝,トヲむ,タワむ,タむ,引攀而,攀づ,手折る,引攀ぢて,ふさ手折り,引攀ぢ,手折り,小鈴,秋永一枝
 論文要旨
従来難解とされ、諸説がなされてきた巻13・3223番歌中の一句「峯文十遠仁」について考察を行い、「峯」には「岑」以外に校異が認められず、そのままでミネと訓み、山の高所乃至は頂上の意とすることに問題はなく、これに「枝」に類する意を付会すべきではないこと、また「峯」の縁語としてタヲリ(嶼)を抽出し、その「尾根・鞍部・山の稜線」の意と、動詞の「手折り」とが掛詞となっていることを論証した。以上の結果により、当句は原文そのままにミネモトヲヲニと訓むべきと論じる。また、「小鈴もゆらに引き攀ぢて」と「峯もとををにD-12127手折り」との対句構文を認め、その上でこの対句を含む3223番歌後半部に試解を施した。"