万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
「つぎねふ山背道」の歌
 論文サブタイトル
ある夫婦情愛問答歌の素材とその背景
 単著/共著
単著
 論者名
井村哲夫
 ふりがな
いむらてつお
 発行年月
1989/7
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
132
 掲載頁
1926
 巻番号
13
 対象歌番号
3314, 3315, 3316, 3317
 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号

 キーワード
山背道,巻十三,問答部,或本,問答,問答歌,旅行き衣,泉川,己夫,旅,蜻蛉領巾,まそみ鏡,馬,山背国,養蚕,機織,多々羅,多々良公,山城町,綺田,田中重久,鋳銅,銭司,鍛冶,角田文衛,杉山二郎,村田太平,紡績,D-8274,タタリ,踏鞴,タタラ,ヲケ,鋳金,田辺,椿井,タナベ,和田萃,多々羅部,タタラベ,タタナベ,鍛冶部,棚倉孫神社,天香語山命,高倉下命,手栗彦命,交易の道
 論文要旨
編者によって長歌一首・反歌三首を一組とする「問答」作品として認められ、巻十三の問答部に収められた3314〜3317番歌に対する若干の疑問から、この妻の問歌(長一・短二)と夫の答歌(短一)からなる歌群についての考察を試みる。その結果、歌中の「蜻蛉領巾」「まそみ鏡」の二語の背景には、山背国の養蚕・機織の産業および鍛冶・鋳銅の産業があり、この二つがそれぞれの産業を代表する商品であったこと、また「蜻蛉領巾」「まそみ鏡」を代価として「馬」を買おうという夫婦の相談の背景には、「交易の道」としての山背道があったと推測されること、「馬」は諸国の市でかなり自由に売買され、商人にとって商品運搬のための必需品であったことを明らかにした。"