万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
ヤマトタケル伝承をめぐって
 論文サブタイトル
「古事記の文学性」の周辺
 単著/共著
単著
 論者名
山崎正之
 ふりがな
やまざきまさゆき
 発行年月
1986/4
 発表雑誌名
上代文學
 特集タイトル

 発行所
上代文学会
 発行番号
56
 掲載頁
18
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号

 キーワード
古事記,日本書紀,ヤマトタケル,異常誕生,聖徳太子,折口信夫,貴種流離譚,出雲
 論文要旨
古事記の景行天皇条にあるヤマトタケルをめぐっての伝承は、明らかに二部構成になっている。前半の西征伝承は、貴種流離譚に連なる構成要素を含みつつ、ヤマトタケルが政治的勝者になるというハッピーエンドで完結している。後半の東征伝承は、第一部でミヤズヒメとの聖婚をピークに大団円を迎えるが、続く第二部でヤマトタケルが敗死して終わるという悲劇的結末になっている。これは西征と東征という既成の話型を下敷きに、明確な構想のもと組み立てられた作品といえないだろうか。人間形象が志向され、悲劇的結末に収束される過程に古事記の文学性の一類型を見出した。"