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論文要旨 |
古事記、古語拾遺における「之」の用法について論ずる。「之」の用法には、用言的なものにつく助辞、体言どうしをつなぐもの、上の体言が主語であることをあらわすもの、強勢の助辞、仮名の「ノ」にあたるものの5つがあるという。ただし、一つめと三つめの用法については、該当個所すべてに「之」がつくわけではなく、この場合、本来は「強勢の辞」としての役割を持っていたと考えるべきかという。また、このほかに「〜バ」と訓むべき「之」があるとする説に対しては、そのような用法はなく、「者」の省略と見るべきだと述べる。そして、以上の検討を前提として、従来の古事記、古語拾遺の訓に疑問を持つものについて検討する。"
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