万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
かなで書くまで
 論文サブタイトル
かなとかな文の成立以前
 単著/共著
単著
 論者名
奥村悦三
 ふりがな
おくむらえつぞう
 発行年月
1990/3
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
135
 掲載頁
4057
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ
大伴家持,大伴池主,大伴旅人
 参考歌番号
3950, 3952, 3991, 4120, 4146, 3968, 3973, 3993, 4008, 4128, 1113, 4264, 4265, 2064, 2243, 2993, 793
 キーワード
万葉仮名,仮名字母,用字圏,古事記,萬葉集,正用体,俗用体,通用体,音仮名,用字層,宣命,伊勢物語,大伴旅人,正倉院文書,漢字仮名交り文,かな書き,かな文,かな
 論文要旨
かなとかな文の成立以前の表記法について述べる。まず。上代の音と字を複雑に対応させる万葉仮名の多様性の原因として用字圏・用字層を挙げる。同一の用字法に従う集団(用字圏)が上代日本に並存したとすると同時に,仮名の選択に様式の違い(用字層)があったという亀井孝論文を引き,上代の複雑な用字法の状況を推測する。次に,古事記歌謡の全音仮名表記が和歌のかな書きに影響を与えたとし,古事記から萬葉集へかなとかな書きが広がったと述べる。そして,このような内実とは関わらない漢字表記であった韻文とは別に,散文のかな文成立を考えるにおいては漢字仮名交り文の成立を明かにする必要があるとも指摘している。 "