論文タイトル 本田義寿著『記紀万葉の伝承と芸能』を読む 　論文サブタイトル 　単著／共著 単著 　論者名 駒木　敏 　ふりがな こまき　さとし 　発行年月 1992/4 　発表雑誌名 萬葉 　特集タイトル 　発行所 萬葉学会 　発行番号 142 　掲載頁 61 〜 70 　巻番号 　対象歌番号 　対象歌句番号 　歌作者データ 　参考歌番号 50, 51, 52, 53 　キーワード 伝承,芸能,伝誦,片歌,反歌,短歌,舞唱,伝説歌,傍唱,叙唱,詠唱 　論文要旨 本田義寿氏著の『記紀万葉の伝承と芸能』に対する書評。伝承と芸能というキーワードのもとに展開される本田氏の論を紹介し、加えて著者の見解を述べる。記紀編については例えば、石上神宮のタマフリ伝承を復元する試みに関して疑問を呈し、「書かれていない部分」の復元という試みが持つ困難さを述べ、儀礼、伝承という視点の有効さは認めつつも、そのことと記紀というテクストの中でのそれらの重みとは別であると警告する。万葉編については、各論に触れ舞唱曲集として原万葉集を捉える本田氏の見方を評価する一方で、その検証は将来に期待するとし、本田氏の万葉集への切り口の一つが歌体、様式への着眼にあることについては、歌謡性という問題と関連して万葉歌全体を見るための有効な方法であるとする。"