万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
境界における習俗とふなとの神
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
井手至
 ふりがな
いでいたる
 発行年月
1994/11
 発表雑誌名
上代文學
 特集タイトル

 発行所
上代文学会
 発行番号
73
 掲載頁
18
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号

 キーワード
境界神,道祖神,塞の神,習俗,ふなとの神,くなとの神,古事記,日本書紀,風土記,延喜式,地名,語源
 論文要旨
境界防塞神、嚮導神として「くなとの神」、「ふなとの神」が知られるが、ここでは「ふなとの神」について論じる(「曲処(くなと)の神」については「上代における道祖神の呼称について」『萬葉』95号参照)。「ふなと」は「舟処」の意で、船着き場を意味し、類例には「隈処」、「隠り処」、「屋処」などがあげられる。現在でも、元船着き場と考えられる場所に「ふなと」という地名が確認でき、その傍らには神社が設けられていることが多い。以上から「ふなとの神」は港や渡し場の神であったことが明らかである。それは古代においては村落等の出入り口にあって、海や川からの来訪神を導き、逆に邪悪の境域内への侵入を阻止するという役割を担っていたことが窺い知れる。"