万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
人麻呂の表現における異文と本文
 論文サブタイトル
壬申の乱の天武方軍勢の表現について
 単著/共著
単著
 論者名
渡瀬昌忠
 ふりがな
わたせまさただ
 発行年月
1996/1
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
156
 掲載頁
1830
 巻番号
2
 対象歌番号
199
 対象歌句番号
199-43,199-44,199-45,199-46,199-17,199-48,199-49,199-50,199-51,199-52,199-53,199-54,199-55,199-56,199-57,199-58,199-59,199-60,199-61,199-62,199-63
 歌作者データ
柿本人麻呂
 参考歌番号

 キーワード
壬申の乱,人麻呂歌の異伝,雷,虎,天武天皇,幡,驟,由布の林
 論文要旨
高市皇子挽歌における、壬申の乱を描写する表現の本文と異文注記とを比較し、両者の関係について考察する。両表現を比較した結果、著者は、異文では、聴覚と視角との対比的譬喩による構成で軍勢のすさまじさを表現し、本文では、聴覚を主とする軍勢の威力の恐ろしさを表現し、その後半では、春対冬、視角対聴覚を表わす八句ずつの対句をおいていることを見出す。そして、異文も本文もそれぞれ自立した表現と見られ、両者ともに皇子の殯宮における挽歌であり、人麻呂により異文が改められて本文へという展開を遂げたものと見るべきであると結論づける。"