万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
「香具山は畝傍を愛惜しと」
 論文サブタイトル
新資料・林國男「万葉考松能落葉」の三山歌論に触れて
 単著/共著
単著
 論者名
渡瀬昌忠
 ふりがな
わたせまさただ
 発行年月
1997/7
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
162
 掲載頁
2637
 巻番号
1
 対象歌番号
13, 14, 15
 対象歌句番号

 歌作者データ
中大兄皇子
 参考歌番号

 キーワード
香具山,畝傍山,耳成山,「雄」字,惜し
 論文要旨
今日でも問題が多い三山歌の解釈であるが、今日の通説となる解釈が唱えられた初期にあたる林國男の『万葉考松能落葉』の記述を中心に、その正当性を強調する。今日の通説となる、香具山(男)は、畝傍山(女)を誰の手にも渡したくないと思い、耳成山(男)と争ったという解釈は、以前の通説を必ずしも払拭するにはいたらず、國男等の説に対する批判は繰り返された。しかし、渡瀬氏は、当地の状景や、「雄男志」の用字、「惜し」の解釈、語法上の問題、いずれをとっても、國男らの説に対する批判はあたらず、今日の通説になっている國男らの説の正当性を認めるべきであり、三山歌の持つ諸問題はこの読みを出発点をすべきであると述べる。"