万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
木簡の「ひとつひとつ」「ひとりひとり」
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
犬飼隆
 ふりがな
いぬかいたかし
 発行年月
1998/3
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
165
 掲載頁
5254
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号

 キーワード
工藤力男,東野治之,長屋王家木簡,毛利正守,一々,ひとつひとつ,ひとりひとり,一々人,長岡京跡木簡,木簡,阿礼,宣命書き,あれ,ラ変動詞,も,にも,にもあれ,もあれ,糯,粟,正倉院文書,関根真隆,一々物
 論文要旨
「勅旨 石川夫人 糯 阿礼 粟 阿礼 (表) 一々物今二斗進 内東人 (裏)」と翻字される長屋王家木簡の訓読について、蜻蛉日記や宇津保物語の「ひとつひとつ」の用例、及び竹取物語の「ひとりひとり」、長屋王家木簡や長岡京跡木簡に見える「一々人」の用例により、裏の「一々」を「ひとつひとつ」と訓み、「いずれか一方の」の意とすることを明らかにした。また、この結論を踏まえた上で、表の文面の訓みについて検討を行い、宣命書きにされた二つのラ変動詞「阿礼」の前に補読すべき助詞は、今昔物語集のような用例を参照して、「に」とすべきことを論証した。なお、裏の「一々物」の「物」を訓まない別案も提示する。"