万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
巻九・一七九九番「尓保比去名」をめぐって
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
大島信生
 ふりがな
おおしまのぶお
 発行年月
1998/3
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
165
 掲載頁
2536
 巻番号
9
 対象歌番号
1799
 対象歌句番号
1799-4
 歌作者データ
人麻呂歌集
 参考歌番号
932, 1002, 1693, 1783, 1796, 1797, 1798, 2014
 キーワード
人麻呂歌集,非略体歌,略体歌,読添え,ニホフ,「而」,稲岡耕二,伊藤博,訓字主体表記の巻,井手至,誤写
 論文要旨
1799番の第4句は写本・版本に「尓保比去名」(ニホヒテユカナ)とあったのを『萬葉考』に「弖」の文字を補い「尓保比弖去名」(ニホヒテユカナ)とした。その他、「尓保比去名」(ニホヒニユカナ)、「尓保比尓去名」(ニホヒニユカナ)などの説があった。本稿では、新たに「而」の文字を補い、「尓保比而去名」(ニホヒテユカナ)とすべきことを説いた。「尓保比」は音仮名ながら正訓字表記は難しい語であるため、その下に「而」の文字が使われる例もある。さらに、訓字主体表記の巻における「而」や「弖」の文字の用例、人麻呂作歌や人麻呂歌集におけるテの用例から判断して、「尓保比而去名」(ニホヒテユカナ)とする説は認められるとした。"