万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
内なる理由(原因)を示すカラの例外について
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
吉野政治
 ふりがな
よしのまさはる
 発行年月
1998/3
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
165
 掲載頁
4451
 巻番号
20
 対象歌番号
4493, 3482, 2576
 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
114, 116, 130, 538, 647, 748, 1343, 1038, 1197, 1507, 2439, 2455, 2535, 2621, 2712, 2768, 2886, 2895, 2938, 2983, 3078, 3198, 3114, 3380, 3515, 3535, 3767
 キーワード
ユヱ,カラ,外なるもの,内なるもの,武田祐吉,玉箒,ゆらく,土橋寛,コトタシ,コト,イタシ,コチタシ,シゲシ,橋本四郎,集成本,多し,古今集序,源氏物語・総角,井上通泰,多,タキ,サダタキ,サダ,複合語後項,トシ,コトトシ
 論文要旨
ユヱとカラは既存の事物を理由(原因)として示す時に用いられる語であるが、ユヱはそれが「外なるもの」である場合に用いられ、カラは「内なるもの」である場合に用いられるという使い分けがあることを確認し、例外に思われたカラの三例について個別に考察した。4493番歌では、玉箒に「ゆらく玉の緒」はなく、「ゆらく」のは自分の生命力と考えられた。3482番歌の或本歌ではコトタシという言葉が自らにとって煩わしいという意味であると考えられた。また2576番歌では結句の訓を再検討し、自分の感情を含ませうる「サダタキ」の訓を提案して、三例ともカラニの結果は原因を作ったものに及ぶもので、例外ではないことを述べた。"